とびこみ営業は絶対にやるな!時間の無駄だから

私たちの若い頃は、手段がなかったので、とびこみ営業が普通でした。しかし、興味のない会社にいくらとびこんでも、仕事にならない先はならない。他に方法がなくて、居ても立っても居られないとかって状況になっても、やっては行けない。100歩譲って「とびこみ営業」をやるなら、自社の顧客を分析し、企業の売上規模や、創業年数、業種、社長の年齢などなど、取引の可能性がある企業をリストアップし、なかなか電話では会えないので、直接会社に訪問し、足繁く通ってきっかけを作るというなら、やる価値はあるかも知れない。そうでないなら、電話をかけてアポを先に取るべきです。

テレアポをする営業社員

営業のとびこみとは?

近年では、とびこみ営業は、あまりする事がなくなりました。が、昔はオフィス街で雑居ビルの上から順番にとびこみ(訪問)し、営業していく。
営業が努力と根性でやり切れた時代だ。私が初めて会社を起した時は、何の策もなかった為、やはりとびこみ営業を行った。
午前中10時から12時の2時間で25件飛び込む。午後13時から15時の間にまた25件、そして15時から17時で25件。一日75件の飛び込み営業。
これを30日間2人で続けて。4500件飛び込んで上がった売上。なんと50000円。なんの策もなく飛び込んでもダメでしたね(笑)

飛び込み営業

新規開拓営業に対する疑問と不安

と、いきなりこんな話を聞かされると新規開拓営業に対して不安になりますよね。
しかし、今の時代、無闇に飛び込むのはおすすめしません。前述の私の飛び込みの話は30年も前の話です。インターネットもなく携帯電話も普及していない時代の話。今では前提が全然違う。
また、マーケティングという言葉すら、しっかり日本に伝わっていなかった時代。
では、新規開拓営業はどの様にすれば良いのか? 疑問に思うかもしれません。

新規開拓営業をはじめる時、まずターゲットを明確に

自社の製品やサービスは、誰が使うのか? どこにいるのか? どんな職業、属性の方か? どんな場面で利用されるのか? そして、それはどんな人なのか? ターゲットを明確にして、どの様に接点を持てば良いかを考えます。

新規開拓営業の際、貴社の製品は、どんな、場面で利用されるのか?を考える

ターゲットはどんな場面で、貴社の製品やサービスを利用するのか? どんな問題に遭遇した時か? どんな課題を解決したいのか?
検索エンジンでそのキーワードで検索した人に自社の広告を見せるという方法(グーグル広告)が定着していますが、近年ではこちらの広告費が高騰しており、採算が合わない現象がキーワードによっては起こっています。
費用対効果が合う、キーワードを探す事が最も重要と言えそうです。

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新規開拓(新規顧客開拓)営業も、闇雲にやるのではなく、戦略、戦術をしっかり持ち、丁寧な設計を行う事で、効果的でかつ効率的な新規開拓(新規顧客開拓)営業活動に繋がります。

新規開拓営業の際、貴社の製品は、どんな職業、属性の方が利用するのか?を考える

貴社の製品やサービスは、どんな職業、もしくは属性の方が利用するのでしょう。デモグラフィック(人口統計学的属性)の観点で、見込顧客、潜在顧客との接点を想定し、どの様に接点を持つのか?を考えます。
個人でも、法人でも、所在地を対象にジオグラフィック変数(地理的変数)でセグメントした場合であれば、地域をローラーで飛び込んで営業をかけて回るのは、理に叶っていると言えるでしょう。
オフィス街を対象に、特定の業種をリストアップして、ターゲット企業だけに訪問するのも、有効と言えるでしょう。その場合、必ず社名と住所を一覧にし、住宅地図に事前にマッピングし、準備する事をおすすめします。
当日現場での作業効率に雲泥の差が出ますので。地味で面倒ですが、必ずこの準備をする事をおすすめします。

新規開拓営業で飛び込んだ際、どんな事を言えば、呼び止められるのか?を考える

飛び込み営業の際に、どんな事を言って飛び込むのか?例えば、印刷会社の営業だとして、

「失礼します。印刷会社の者ですが、何か印刷は有りませんか?」

このトークは、全くダメです。「ない、ない、出て行け!」と言われるのがオチです。飛び込み営業をする業種ならば、どこの会社でも使っていそうな商品やサービスになると思います。
広告、求人、印刷、コピー、電話、インターネット。これらを使っていない会社は、ほとんど有りませんもんね。
上記のトークがなぜダメなのか? それは、問いかけられた方が、何もイメージ出来ないからです。どんな広告なのか、また、その広告をした後のプラスのイメージ。現在自社で抱えている問題。
これらの何も、イメージ出来ず思い出さないのです。だから、「ない、ない、出て行け!」って言うのは、ある種仕方がないのです。

では、どんなトークがいいのでしょうか?例えば、業界水準を超えるお得な提案だったり、相手が知らない情報だったり。先方が、「え!」って思う内容を伝えてみてはどうでしょう。
例えば、印刷営業で、「失礼します。封筒専門の印刷会社ですが、10万通の印刷で、一通あたり1円でフルカラーの印刷が出来るキャンペーンをやっていますが、貴社で封筒印刷は有りませんか? もし今すぐに印刷がなくてもキャンペーンのお申し込みだけいただければ、半年間はキャンペーン価格でご利用いただけます。」
ポイントの1つ目は、封筒印刷と限定している点。印刷会社なので、何にでも印刷出来ます。しかしなんでも印刷出来ると言わず、敢えて封筒に絞り込む。なんでもいいのです、絞り込む事で相手はイメージしやすくなります。
二つ目は、金額の提示。今より明らかに安いとか、得する内容であれば聞くだけでも聞いてみたいですよね。三つ目は、今需要がなくても、キャンペーン価格で印刷出来る権利を提供する。
もちろん、こんな風に言ったら、全員が振り返ってくれるかと言うと、そんな事は有りませんが、最初のトークに比べれば、話を聞いていただける率は格段に上がるでしょう。

新規開拓営業で飛び込んだ後、どんな事をするのか?を考える

飛び込み営業に出る前に、訪問した企業のデータベースを作る。社名、住所、電話番号、メールアドレス。分かる範囲で一覧にする。さらに、その会社の業種や貴社のサービスに関するニーズや次回のタイミング。また、その他に困っている事やニーズがあれば記載する。あまり項目が多くても、そんなに情報を聞き出せる訳でもないので、なるべく絞り混む事が大切です。また、情報が歯抜けになっても、諦めずに根気よく集める事が大切です。
そして、出来れば、そのデータは紙ベースより、スプレットシート(エクセルなどの表計算ソフト)。スプレットシートよりデータベースソフトで管理する事をおすすめします。
そうする事で、統計が取れるようになりますし、傾向が掴めるので、次の一手を打ち出しやすくなります。